今年も鬱陶しい梅雨が始まり思うようにモーターサイクルに乗れず、ストレスが溜まりかけている御仁も多いのではないだろうか。今回は、そんな“はやる気持ち”を押さえて少しでも和んで頂ければと思い、レイと月桂樹のリースにまつわるよもやま話を綴ってみようと思いたったのだ。
ホノルル市内に建つレイにつつまれた大きなマントを身に纏い羽飾りの冠を戴いたハワイの英雄、カメハメハ大王の銅像をご存知の方も多いのではないだろうか。それでは、ここでなるほどザワールド的な質問をひとつ。
カメハメハ大王の冠とレイはいったい何を表しているのでしょうか?
気になるその答えですが、冠は『波』をそして、レイは偉大な人物への『リスペクトと親愛の念』を表しているのです。古代ハワイには波を地球上に存在する巨大なエネルギーの象徴と見なし、その波を征する真の勇者には巨大な波に打ち勝つ強靭な肉体は勿論のこと、人知を越えた偉大なスピリットが宿りリーダーとして民を導くと考えられていたのです。
今でこそ冠を戴く習慣はなくなったものの、こうした先人達の教えは“レイを贈ると”言うセレモニーを通してハワイアンの心の中に深く刻まれ、その伝統的な行為は今日まで脈々と受け継がれているのです。
人への親愛や神秘的な意味合い、そして友情のシンボル等、レイには様々な思いや深い意味が秘められていますが、その一つになにかに秀でた人は、それだけ“神に近い存在”と考えられていることから、ハワイでは特別な日に行われるサーフィンのコンテストやオアフ島からモロカイ島へと海洋を渡るカヌーレースやパドルボードを使用するパドルレース等、ビッグイベントの勝者に対して彼等の勇気、名誉、栄光への賛美、そして海に宿る神々や自然への感謝の証としてトロフィーと共にレイが贈られている。
一見オーシャンスポーツのメッカと思われがちなハワイにして実は、モーターサイクリングを楽しむサーファーも多く、毎週末になると何処かのスタジアムやフィールドでオフロードレースが行われるほど、意外にもモータースポーツが盛んなのだ。こうした場面でも南の島レースに相応しく、ウイナーの栄光と名誉を讃える喝采と共にレイが贈られているのです。この様に植物を神聖なものとして捉え、彼等の功績を讃えて丹念に手で編み込んだ植物を贈ると言う風習はなにもポリネシアに限ったものではない。“生誕から復活”という宗教的な意味合いを持つとされる月桂樹の冠がオリンピックでは勝者の頭上に輝き、そのリースがモーターサイクルレースで表彰台に立つ者にかけられるように、全地球的な行為として行われているのです。
ポリネシアをその源とするレイ、かたや古代ギリシャのオリンピックにルーツがあるとされる月桂樹のリース。そのルーツは海を隔て遠く離れている。がしかし、レイとリースには海とサーキットの勝者の勇気と栄光を讃えると言う共通した意味深き贈り物なのだ。チャオ!
レイジャー タイム。ちょっとリラックスした時に読んで頂こう、と思いタイトルを決めました。ヤシの木陰につられたハンモックに揺られながらペラペラと紙面をめくる。それがレイジャータイムのイメージです。過去にライダースクラブで連載していたSurf & Ride Enjoy Ridingからの抜粋記事や日々の出来事をライフスタイル コラムとしてお届けします。 ごゆっくりお楽しみ下さい。 Riku
Post a Comment