サーファーやXゲーム系のアスリートが試合前に集中力やリラックス感を高めるために、ヘッドフォンを耳にしている姿を良く見かける。その内容はその時の気分によってヒップホップからロック等、様々なジャンルの音楽を聞き分けているようだ。
僕も今日のレースは、どんなノリで行こうかと考えてみた。いくらバイクレースだからといって、イージーライダーのテーマソング「BORNTO BEWILD」じゃちょっとハズしすぎ。何気なくカーラジオのスイッチを捻ると情熱的なラティーノが耳に飛び込んで来たのであります。
That’s my type !と心で叫ぶと、それを合図にジョニーデップ主演の「チャーリーとチョコレート工場」の不思議な小人達、ウンパールーパーに似た僕の心の住人も待ってましたとばかりに陽気に踊り始めたのです。
ヴィンテージレーサーなのに何でラテンなの?と思われるかも知れないが、僕のNORTON LOWBOY のフロントマスクは、チェリアーニのオールドGPにフォンタナのビッグドラムと完璧なイタリアンテイスト。
つまりラテン系のフェイスにして、その心臓部とボディは純粋なジョンブルというダブルなハンサムボーイなのです。またしても僕流のこじつけなのだが、ラテ
ンの血が混ざったレーサーとインド系にしてラテン的な風貌と気質を備えた僕とは、何故か相性がいい。さて本題のレースですが、真夏のレースだけに時間の経過に伴い気温、路面温度が急激な上昇を続け、それに比例してタイヤのグリップも低下の一途を辿り、各クラスとも予選から転倒が相次ぐ波乱のレースとなったのでした。
僕がエントリーしたMAX15は、7台のヴィンテージレーサーに加え19台の新旧のイタリアンレーサーが出走僕らヴィンテージレーサーは、時代も車格もまったく異なるバイク達を相手に一戦を交えたのでした。
この日はラテン音楽が功を奏したのか、身も心もそしてハイスピードスロットルに換装したバイクもまさにノンストップゴーゴー。
今までのレースはチョットおとなしめだったのですが、今回は、気がつけば歯ぎしりをしながらフルバンク、続くストレートでは全開とかなりハイテンションだったのです。
レースも残すところ一週半をむかえ、このまま逃げ切れば6位入賞かと思い、何気なくホームストレッチのポストを見ると、ななんとオフィシャルがブラックフラッグを振動させながら僕を指さしているではないか。
エッ! What’s happening baby? ともかくルールに従い右により第一コーナー手前の夏の太陽に照らされた緑鮮やかな芝生の上にそっとバイクを寄せてはみたものの、レース前の『大人のレースなのであまり熱くならずに楽しむように』とのオフィシャルからのメッセージとは裏腹に、僕の体内はベスビオス火山の大噴火のごとくカッカと燃え上がっていた。不満と?を抱え、コントロールタワーを襲撃。
結果は、マフラーから白煙を吹いたとのこと。それでもオイルを吹いていないと食いつくも却下。前日にNorton never broke down.というステッカーを貼ったに! 大人のレースは、かくも熱き遊びなのだ。
チャオ! Riku
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